人生最高の日々
次の仕事のアテもなく会社を辞めた私だが、特に不安はなかった。
私はまだ若く未来は可能性に満ちているような気がした。
しかもそれから3、4か月間、私の人生の中でも一番幸せのときを過ごすこととなる。
かなり盛り上がった恋をしたからである。
あとから思い出してもそれは最高の日々であった。相手の男性が最高だったかどうかはさておいて、、、
ただそれまでの私の世界にはほとんどなかった、おしゃれなレストランとか箱根へのドライブとかホテルのプールとかセレブな街でのテニスとか
そういうものが楽しかった。
人生やまわりの人々、全部が信じられる気がして幸せだった。
しかし、当然ながらなんの苦労も努力もなく手に入れた幸せは長続きするわけもなく、あっけなく幕を閉じた。
振られたのである。
その頃、次の会社が決まった。
(それまで、何故か辞めた最初の会社が呼んでくれ、アルバイトをしていたのだ)。
リゾート関係の会社だった。
どこかで旅行会社に未練があったのかもしれない。